デジタルマーケティングにおいて、「どの施策が成果につながっているか」を把握することは非常に重要です。特にBtoBマーケティングでは、メールや展示会資料、SNSキャンペーンなど、複数のチャネルを組み合わせてリード獲得を目指すケースが多く見られます。
その中で注目されているのが 短縮URLとアクセス解析の組み合わせです。
本記事では、短縮URLの仕組みやメリット、さらにBtoBマーケティングでの具体的な活用シーンを解説していきます。
短縮URLとは?基本の仕組みとメリット
短縮URLの仕組み
短縮URLとは、長いURLを短く変換したリンクのことです。
専用のサービスにアクセスしたいURLを入力すると、自動的に短縮版のURLが発行されます。
例えば、数十文字に及ぶイベント申込ページのURLが、わずか10文字程度のURLに変換されるのです。
クリックすると短縮URLサービスのサーバーを経由して、元のページにリダイレクトされる仕組みになっています。
短縮URLのメリット
- レイアウトが崩れにくい
メールやプレゼン資料に長いURLを貼り付けると、改行で見栄えが悪くなったり、ページのレイアウトを崩してしまうことがあります。
短縮URLを使えば、読んでほしい本文が目立つようになり、全体のデザイン性を保つことが可能です。 - 予期しないリンクエラーの防止
長いURLは、途中で予期せぬ改行が入ってクリックできなくなることも。
短縮URLなら1行で収まるため、リンク切れを防ぎ、確実にクリックしてもらえる導線を確保できます。 - アクセス解析に利用できる
短縮URLの最大のメリットは、クリック数や流入元を解析できることです。
どのチャネルからの流入が多いのか、どのリンクがクリックされやすいのかを把握できるため、次の施策の改善に直結します。
無料で使える短縮URLサービス
短縮URLサービスには、様々な種類があります。
サービスを効果的に活用するためにも、目的や状況に適したサービスを選ぶようにしましょう。
無料で使えるおすすめの短縮URLサービスをご紹介します。
Bitly
アカウント登録やログイン不要で短縮URLを作成できます。
また、アクセス解析を利用したい場合には、アカウント登録をすれば利用可能です。短縮URLのクリック数を把握することができます。
世界的に有名な短縮URLサービスで、マーケティング担当者にも広く使われています。
https://bitly.com
X.gd
日本国内で提供されている短縮URLサービスでアカウント登録せずに利用できます。
アクセス解析機能も備わっていて、短縮URLの末尾に「+」を付けるだけでクリック数や参照元などの情報を確認できます。
また、ブラウザ拡張機能やAPIも提供されており、業務効率化やシステム連携も対応可能です。
シンプルながらクリック数の把握が可能なため、ちょっとした施策で効果測定を試したい場合におすすめの短縮URLサービスです。
https://x.gd
tinyURL
無料でも有効期限なしのリンク生成やQRコードの同時発行、リダイレクト前にリンク先を確認できるプレビュー機能などの基本的な機能が揃っています。
アクセス解析機能は付帯されていませんが、短縮URLサービスをシンプルに利用したい方におすすめです。
老舗の無料短縮URLサービスで高い信頼性を獲得しています。
https://tinyurl.com/
BtoBマーケティングでの活用シーン
短縮URLは、ビジネスにおける様々なシーンで活用が可能です。BtoBマーケティングであれば、次のようなシーンが考えられます。
メールマーケティングでの効果測定
BtoBでは、展示会やセミナーの案内メール、ホワイトペーパーのダウンロード案内など、メールを活用するシーンが多くあります。このとき短縮URLを使えば、どのリンクがクリックされたかを可視化できます。
例えば、同じ資料ダウンロードでも「本文中のリンク」「署名欄のリンク」でクリック率を比較することで、より効果的なメールのレイアウト設計に役立ちます。
展示会や営業資料との連携
展示会で配布するチラシや営業資料に長いURLを記載すると、入力の手間からアクセス数が伸びないことがあります。短縮URLを活用すれば、シンプルで覚えやすいリンクを提示でき、QRコードと併用することでアクセス数を増やせます。
さらに、資料ごとに異なる短縮URLを発行すれば、「展示会で配布した資料経由」「営業担当Aが配布した資料経由」といった流入元の違いを明確に把握できます。
SNSキャンペーンの成果比較
BtoBでもInstagramやXを活用した情報発信が一般的になっています。SNSごとに異なる短縮URLを発行しておけば、「どのSNSからの流入が多いか」「どの投稿が最も反応を得られたか」を数値で確認できます。
SNSはアルゴリズムによって表示のされ方が変わるため、短縮URLを用いたアクセス解析によって成果を見極めることが、効率的な投資につながります。
導入時の注意点とツール選び
ツール選び:無料 vs 有料
BitlyやTinyURLなどは無料でも利用できますが、1,000クリック/月など制限があり、有料版では独自ドメインや詳細分析機能が追加されます。
セキュリティと信頼性
短縮URLはリンク先が見えづらいため、受信者が怪しまないよう、可能であればブランド独自ドメインを使うことが推奨されます。
リダイレクト遅延とリンク切れリスク
リダイレクトによる表示速度の遅延や、サービス終了によるリンク切れのリスクもあるため、重要な資料や長期運用で使うURLには慎重な運用が必要です。