採用説明会や商談、展示会など、会社案内を手渡す場面は今も少なくありません。
その一方で、「Webサイトがあるのに、紙のパンフレットまで必要だろうか」と迷う広報・総務のご担当者も多いのではないでしょうか。
紙とWebにはそれぞれ異なる強みがあるため、目的や利用シーンに応じて使い分け、相互に連携させることが大切です。
本記事では、会社案内における紙とWebの使い分け方、パンフレットを作る5つのステップ、そして両者をつないで効果を高めるコツを順に解説します。
紙とWeb、会社案内はどう使い分ける?

会社案内を紙とWebでどう使い分けるのかを考えるときに大切なのが「誰に、どの場面で見てもらうか」です。
まずはそれぞれが力を発揮する場面を整理しておきましょう。
紙の会社案内が強い場面
紙の会社案内の強みは、手元に残してもらえることです。
説明会や商談などで直接手渡せるうえ、持ち帰ってからも見返してもらえるため、会社名や事業内容を思い出してもらうきっかけになります。
初対面の商談や取引先へのごあいさつ、金融機関への資料提出など、会社としての信頼感を伝える場面で、紙の会社案内は有効な手段です。
Webの会社案内が強い場面
Webの一番の強みは、場所や時間を問わず、必要な情報を届けられることです。
URLを共有するだけで案内できるほか、検索ニーズに合った情報を掲載すれば、検索エンジン経由でこれまで接点のなかった企業や担当者に自社を知ってもらうきっかけにもなります。
新規顧客の開拓や問い合わせの獲得、採用活動など、幅広い相手に自社の情報を届け、継続的な接点をつくりたい場面では、Webの会社案内が効果を発揮します。
なお、カタログを例にした紙とデジタルの使い分けは、「デジタルカタログのメリットと紙との使い分け完全ガイド」で詳しく解説しています。
▶「デジタルカタログのメリットと紙との使い分け完全ガイド」を見る
会社案内パンフレットの作り方5ステップ

社内で作る場合も制作会社に依頼する場合も、基本の流れは変わりません。
伝わりやすい会社案内を作るには、デザインに入る前に、掲載する情報や構成をしっかり整理しておくことが大切です。
①目的とターゲットを決める
最初に「誰に読んでもらい、読んだあとにどう動いてほしいか」を決めます。
ここが曖昧なまま進めると、あれもこれも詰め込んだ結果、誰にも響かない冊子になりがちです。
営業向けなら取引先の担当者や決裁者、採用向けなら学生や求職者と、読み手が変われば載せるべき内容も変わります。
②掲載内容と構成を決める
会社案内には、代表メッセージ、事業内容、強み・実績、沿革、会社概要などを掲載するのが一般的です。代表メッセージは、企業理念や事業への思いが伝わるよう、要点を整理して簡潔にまとめましょう。ターゲットに応じて、営業向けには取引実績や技術力、採用向けには社員インタビューなどを加えると、目的に合った内容に仕上げられます。
ページ数は、掲載する情報量に応じて検討して決めましょう。
③原稿と写真を用意する
原稿は社内の担当者が下書きし、写真は社員や現場、製品など、自社らしさが伝わるものを選びましょう。
写真は、パンフレット全体の印象を左右するだけでなく、企業の雰囲気や事業内容を伝える役割も担います。自社での撮影が難しい場合や、統一感のある仕上がりを目指す場合は、プロによる撮影も検討しましょう。
④デザイン・印刷から納品まで
構成と素材がそろったらデザインに入り、紙の種類や部数を決めて印刷へ進みます。
印刷用データを作成する際は、色の設定をCMYKにするほか、裁断時のズレによって紙の端に白い部分が残らないよう、仕上がりサイズの外側まで絵柄を配置する「塗り足し」が必要です。
こうした印刷特有の設定も、仕上がりを左右するポイントになります。
校正では、社名や数字、連絡先だけでなく、誤字脱字や写真の配置、文字の見切れなども複数人で確認しましょう。
⑤配布・公開後の効果を確認する
会社案内は、完成して配布すれば終わりではありません。
商談や採用説明会などでの活用状況を振り返り、相手に必要な情報を届けられているか確認しましょう。
QRコードを掲載している場合は、Webサイトへのアクセス状況も確認し、掲載内容や導線の改善に役立てます。
なお、費用の目安や制作の流れは「DTPを外注する費用相場は?」の記事で紹介しています。
▶「DTPを外注する費用相場は?」を見る
紙とWebを連携させて効果を高めるコツ

会社案内は、紙とWebを連携させることで、それぞれの弱みを補い合えます。
押さえておきたいポイントは3つです。
パンフレットにQRコードを載せる
パンフレットにQRコードを掲載すると、詳しい事例や採用情報、動画などをWebサイトで確認してもらう導線を設けられます。
紙面の情報量を抑えながら、必要な情報を追加で届けられる点がメリットです。
QRコードを正しく読み取れるよう、周囲には4セル分以上の余白(クワイエットゾーン)を確保する必要があります。
パンフレットのデザイン段階から配置場所を決め、印刷後もスマートフォンで読み取れるか確認しましょう。
変わりやすい情報はWebに載せる
紙のパンフレットには企業理念や事業の強みなど、長期的に伝えたい情報を中心に掲載し、従業員数や実績件数、拠点情報など、変更が生じやすい情報はWebサイトで補完する方法もあります。
紙面の情報を整理することで、内容の更新に伴う刷り直しを抑えやすくなります。
紙のパンフレットをWebでも活用する
紙のパンフレットで伝えている企業理念やサービスの特徴をWebサイトにも反映させると、媒体が変わっても一貫した情報発信につながります。
また、完成したパンフレットをPDFなどのデジタルパンフレットとして公開すれば、紙面で整理した情報をWebでも活用できます。
ただし、紙とWebでは閲覧環境や情報の見せ方が異なるため、必要に応じてレイアウトや内容を調整しましょう。