「社内で対応するより、プロに任せたほうが早いかもしれない」と感じながらも、費用の目安や進め方がわからず、外注に踏み切れていない担当者は少なくありません。
パンフレットやカタログといった印刷物は、企業の第一印象を左右する大切なツールだからこそ、品質と効率の両方が求められます。
本記事では、DTP制作から印刷までを一括して外注する方法と、その費用感・依頼先選びのポイントをわかりやすく解説します。
そもそもDTP外注とは?制作から印刷までの流れ

DTPとは、パソコンを使って印刷物のデザインやレイアウトを行い、印刷用のデータを作成する工程のことです。DTP制作と印刷は別工程ですが、制作会社や印刷会社によっては、DTP制作から印刷・納品まで一括して依頼できます。
外注する場合の一般的な制作フローは、以下のようになります。
- ヒアリング
用途・サイズ・部数・納期・イメージを共有 - デザイン・レイアウト
テキストや写真素材をもとに制作 - 校正
クライアントが内容を確認し、修正を指示 - 入稿・印刷
承認後に印刷会社へデータを入稿 - 納品
印刷物が完成し、指定の場所へ届く
デザインと印刷を別々に発注すると、データの仕様違いやスケジュール調整の手間が生じることもあります。
一括で依頼できる業者を選ぶのがトラブル回避のコツです。
DTPを外注する主なメリット

「外注すると費用がかかる」と思いがちですが、内製と比べたときのメリットは想像以上に大きいことがあります。
担当者の作業時間まで含めて考えると、外注のほうがコストパフォーマンスがよくなる場合があります。
クオリティと一貫性が上がる
WordやPowerPointで自作した印刷物は、フォントの置き換えや色ズレ、解像度不足などのトラブルが起きやすいのが実情です。
一方、DTP専門の制作会社に依頼すれば、印刷に適した解像度(300dpi以上)・カラーモード(CMYK)・塗り足し処理といった専門的な設定が標準で行われます。
デザインの完成度も高まり、会社案内やカタログとして対外的に使用した際の印象が格段に変わります。
印刷して初めて気づく「思っていた仕上がりと違う」という感覚を防ぐためにも、プロへの依頼は有効な選択肢です。
社内リソースを本来の業務に集中できる
印刷物の制作は、慣れていない担当者がゼロから取り組むと、想像以上に時間を消費します。用紙の選定、印刷仕様の確認、校正のやりとりなどを行う必要があるため、本来の業務が圧迫されてしまいます。
外注することで印刷業務を丸ごと任せられるため、営業・企画・マーケティングといった本来のコア業務に集中できるメリットは大きいです。
特に繁忙期や急な制作依頼が発生した場合でも、外注先があればスムーズに対応できます。
ターゲットに合わせたデザインを提案してもらえる
制作会社には、さまざまな業種・業態の印刷物を手掛けてきた経験があります。
そのため、単に見た目を整えるだけでなく、ターゲットや用途に合わせたデザインを提案してもらえる点も外注のメリットです。
展示会の配布物や商品カタログのように、見た目の印象が重要な場面では、外注の費用対効果が高くなります。
外注時の費用相場

DTP制作の費用は、制作物の種類・ページ数・印刷部数・修正回数などによって大きく変動します。
制作物の種類別の費用目安
デザイン費用の目安は、以下のとおりです。
| 種類 | 費用目安 |
|---|---|
| 名刺・ショップカード | 1万〜 |
| チラシ(A4・片面・カラー) | 1.5万〜 |
| パンフレット(A4・8ページ) | 20万〜 |
| カタログ(A4・8ページ) | 30万〜 |
※上記はデザイン・DTP制作にかかる費用の目安です。原稿作成・写真撮影・印刷などを依頼する場合は、別途費用が発生します。
あくまでも目安ですので、予算感を把握する参考にしてください。
素材や原稿をある程度社内で準備できると、費用を抑えることができます。
DTP制作の費用を左右するポイント
見積もりを依頼する前に、以下のポイントを整理しておくとスムーズです。
- ページ数・サイズ
ページ数が多くなったり、サイズが大きくなったりすると、デザインやレイアウトにかかる作業量が増えるため、費用も高くなる傾向があります。 - 印刷する部数
印刷部数によって印刷費が変わります。
一般的に部数が多いほど1部あたりの単価は下がる傾向がありますが、全体の費用は増えるため、必要な部数をあらかじめ検討しておきましょう。 - 納期
通常よりも短い納期で制作・印刷を依頼する場合、特急対応として追加費用が発生することがあります。
余裕を持ったスケジュールで依頼することで、その費用を抑えられます。 - 修正回数
デザイン案を作成した後に修正を重ねるほど、制作にかかる工数が増えます。
見積もりの際には、何回まで修正が含まれているのかを確認しておくことが大切です。 - 素材の準備状況
文章や写真を自社で用意できるかどうかによっても費用は変わります。
原稿作成や写真撮影まで依頼する場合は、DTP制作費とは別に費用が発生することがあります。
複数社から見積もりを取ることは基本ですが、「安さだけ」で判断するのは禁物です。
修正対応の範囲や、印刷まで含まれているかどうかを必ず確認しましょう。
依頼先を選ぶときに見るべきポイント

DTP制作を依頼できる先は、制作会社・印刷会社・フリーランスなど多岐にわたります。
それぞれに得意分野や対応範囲の違いがあるため、以下のポイントを基準に選ぶと失敗しにくくなります。
実績・制作事例を確認する
依頼前には、必ず過去の制作事例を確認しましょう。
会社案内・商品カタログ・イベントチラシなど、自社が求める制作物のジャンルに近い実績があるかどうかが重要です。
デザインの方向性や品質レベルがイメージと合っているかを見ておくと、発注後のギャップを防げます。
同業種の実績があれば、業界特有のニーズを把握していることも多く、よりスムーズに進みます。
対応できる範囲を確認する
デザインだけでなく、原稿作成・写真撮影・印刷・納品まで依頼できるかを確認しましょう。自社で用意できる素材と、外注したい作業を事前に整理しておくと、複数社の見積もりも比較しやすくなります。
初めて外注する場合は、ワンストップ対応の会社を優先的に検討するのがおすすめです。
コミュニケーションのしやすさ
印刷物の制作は、ラフデザインが上がってから何度か修正のやりとりが発生します。
その際に「担当者がなかなか返信しない」「修正の意図が伝わらない」といった状況になると、納期が延びたり、仕上がりに不満が残ったりすることがあります。
最初の相談時に、質問への回答が丁寧か・スピード感があるかを確認しておくと安心です。担当者との相性も、長く付き合える制作パートナーを選ぶ上で重要な判断基準のひとつです。